こんにちは。バードマン!の管理人をやっておりました、黒井秋彦です。
さて、既に終わってしまっているバードマン!でありますが、皆様は最終回、現実の鳥人間コンテストの写真が使われていた事を覚えてらっしゃいますでしょうか? 当然ながら、撮った写真はアレの10倍以上な訳ですが、分量の構成上、限られた物しか使用しませんでした。
其処でボツになった写真と共に、皆さんのPCが走り抜けた琵琶湖の夏を、今一度追い駆けてみようと考え、おまけページを作成する事に致しました。加えて3月2日撮りおろし、自由創作での伊賀〜滋賀の道中写真も掲載します。
バードマン!は皆様と私の頭の中で作り上げられた世界の話ですが、確実に存在する現実の中で、貴方のPCが如何に闊達であったかを、思い返して頂ければ幸いです。
「よもやま二景 伊賀編・其之壱」より
○名阪上野ドライブイン
これは大渡鴉一同が、東京からのコンテナ泊という強行スケジュール
を決行し、朝一番にようやく辿り着いた休憩所ですね。
何と言うか、レトロ丸出しの外観ではあります。
ここで一行はマクドナルドで朝食がてらの休憩を取ったのですが、その
マクドナルドはこちら。
この店で皆さんのPCは朝マックを食べた訳です。
正直な所、個性の塊みたいなPCが、総勢10人以上で飯を食う
姿が想像し辛い地味さであります。
忍者のマスコットキャラが据え付けられていなければ、どの辺が
伊賀なんだという話ですね。
で、これはドライブインから撮った外の風景。
この景色を見て風霞は「普通じゃん!」と、つまりありきたりだと叫んだ
のですけれど、ありきたりには程遠い田園です。少なくとも八王子は
こんなんじゃないでしょう。見た事ありませんが。
○余野公園(余野飛行場)
第一次選抜競争の舞台、余野飛行場のモデルになった場所です。
非常に広大な天然芝が広がった、ここは兎にも角にも何にもありま
せん。本当にULPを飛ばせるくらいの敷地面積を保持しています。
「よもやま四景 滋賀編」より
○あいとうマーガレットステーション
第一次選抜を終え、琵琶湖の下見に向かう一行が途中で立ち寄った
道の駅。昔は地元の野菜が結構安値で買えた為、ドライブがてらに重
宝していたのですが、ここは日本でも有数の成功を収めた道の駅であ
りまして、近頃はめっきり商売っ気が強くなって参りました。
それはさて置き、話中変り種のジェラートを食べている場面を入れまし
たが、それがコレ。
どうですか。あんまり美味そうに見えないでしょう。
これは洋菓子屋・ラプティという店舗の主力商品なのですが、地産
の様々な果物、野菜をそのまま材料にしているのが大きな特徴で
す。ブルーベリーやラベンダー、ミルクティといった如何にもなもの
を選ばず、くるみ、サンショウ、ホウレン草の三連コンボでまとめて
みました。
結果。
くるみはくるみの味、サンショウはサンショウの味、そしてホウレン草
はホウレン草の味がしました。
後悔。
「バードマン! 最終回」より
○彦根簡易保険保養センター
一日目、二日目と、大渡鴉はここの風呂を利用していました。しかし
入浴料800円は如何にも高く、他の鳥人間参加チームはあんまり
利用していなかったと思います。
さて、ここまで来れば当然展望浴場から見た水泳場をお見せしたい
ところで、当方もカメラ持参で風呂場に行きましたよ。
で、脱衣場に入った途端、ガラス窓が湯気で真っ白。
窓を開放する事は出来ませんし、残念ながら撮影は諦めました。
尤も、この日は結構な客の入りでありまして、カメラ持参の男が脱衣
場でうろうろする姿は人間としてどうか、とも思えますので、これはこれ
で良かったかもしれませんですね。
○双月と神楽が居合の修養をした駐車場
駐車場と言っても、ただの原っぱです。
当方が作中でイメージしたのは、もうちょっと木々に囲まれた中で、
だったのですが、後から改めて確認してみると、これでは外から
丸見えで、木刀を携えて正座するには躊躇われる環境ではあり
ます。
この木陰なら、多分大丈夫。
○青空つばめがカチワリを売っていた場所
自動販売機の間に挟まれた真ん中辺り。
向こう側の自販機に少しせり出した店がありますが、ここがカキ氷
などを売っている訳です。
で、作中散々僅かな自販機とカキ氷しか無い、等と言ってまいりま
したが、この近辺を少し散策致しましたら、何とローソンが一軒だけ
ありました。知らなかった!
これなら食料調達で苦労を煽る事は無かったのかなあ…とも思い
ましたが、大渡鴉は完全自炊のチームでありますので、さして影響
は無いでしょう。
しかし件のローソン、本大会の時は大繁盛していそうです。
○スーパー・ユーストア
で、その自炊材料の供給源がこのスーパー。
雲母君が自転車で買出しに来ていた場所です。
しかしながら自転車とは言え、大会会場からは相当に距離が離れて
おります。加えてあの時期の酷暑は耐え難いものがあり、雲母君は
随分な重労働を担っていた訳です。
○松原水泳場・初春
ここは東京大学F−TECが陣地を取っていた辺り、つまりこちらの
世界では大渡鴉がレイヴンスUと共に滞在した場所です。
尤も、何処も彼処も似たような景色ばかりで、改めてこの場所に
立ってみても、実感が湧かないと言うか何と言うか。
こちらは初春の波止場、開催時には大会の観客席と実況席が設けら
れます。
あの頃の喧騒が嘘のような状景で、少々物悲しくはありますね。
以下、会場跡の今の景色を列挙して行きます。
○鳥人間コンテスト・夏
さて、ここからは時系列を逆戻りしまして、昨年の鳥人間コンテスト開催時に撮った写真の、使われなかった分を掲載致します。
二日目。一番手のフライト直前の状景です。
確か朝の6:30だったはずですが、いきなりこの人手。
これがタダイベントの集客力であります。
それにしても、人力飛行機が空を飛ぶという夢のあるシチュエーション
にも関らず、この曇天模様。
そのくせ暑気がまとわりついてくるのは理不尽極まりないと思いました。
ちなみに、シオシオに垂れた旗の数々を見て頂ければお分かりかと思
いますが、開始時は完全無風状態でした。
発進に関しては相当有利な状況であったはずなのですが、現実世界の
一番手がどうなったかは、既に御承知の通りです…
会場リポーター、ブラックマヨネーズのお2人。
最終回の3日間は実在する大会関係者も登場する趣向でしたので、
当然この2人にも勝手に出させて頂きました。
当方、テレビはここ最近ニュース以外は全く見なくなってしまいました
ので、そもそもブラックマヨネーズとはどういう人達なのかを調べる羽
目になったのです。
きっと、ああいうボケツッコミはしないんだろうな、と自戒しつつ、彼ら
の描写に四苦八苦致しました。
ただ、当方はブラマヨのハゲている方が、休憩時間に裏手で一人、
実に満足げな表情でタバコとアクエリアスを満喫している様を目にし
ておりまして、ちょっと好感を抱いてしまいました。
全国区の仕事だものなあ。
落水した機体を回収し、岸壁で解体する風景。
実は、ランドグリズやレイヴンスUの描写を書いて行く中で、この
ような壊れた機体を一同が回収するシチュエーションを入れなか
ったのが、未だに心残りです。
文章のテンポを鑑みてカットをした訳ですが、一年の苦労が残骸
となって突きつけられる現実を目の当たりにし、大渡鴉の若者達
がどんな感慨を抱くのか、書き込んでみたい所ではありました。
その分、レイヴンスUの破壊描写には一番の思い入れを込めて
おります。
実際、写真の彼らも黙々といった感じで作業を進めておられまし
て、カメラを向けるのが少し躊躇われる状況でした。
結局撮ってしまいましたが。
人力飛行機はこうやって搬入を開始するの図。
ここから90度回転し、人力飛行機的には横歩きの格好で、機体が
プラットフォームへと向かいます。
こうして湖に浸かって、下から棒で支えたりしているんだー、等と感心
しながら見ておりました。
しかしこの棒、初参加の大渡鴉はちゃんと用意していたのかどうか、
今更ながらに気になります。
みたか+もばらの機体がダイブを敢行した瞬間。
この場面の観客席の盛り上がりは素晴らしく、匹敵するのはウィンド
ノーツの翼ボッキリの時くらいでしょうか。盛り上がりのベクトルは
全く異なりますが。
しかしこの時は、絶対に落ちたと当方も思いましたね。そのくらい、
急激な降下を行なっていましたから。それが水面効果を維持して
大記録を叩き出してくるのですから、トップチームの実力は矢張り
一枚抜けています。
それにしても、この写真を撮った時、まさかランドグリズなんていう
ものが出されてきて、この時の写真が描写に役立つなどとは夢にも
思いませんでした。
ちなみにこれは、人力飛行機よりも人間が先に落ちてきた瞬間を
撮ったもの。
と言っても、既に人は水の人になっておりますが。
巡航する人力飛行機を、モーターボートが追い駆ける風景。
飛行機が一定の飛距離を出した頃合に、一斉にボート達が 唸り
を上げて突進して行く様は、中々の格好良さです。
これは繰り返し何度も見ておりましたので、矢上嬢がナビゲーター
としてボートに乗り組む描写の際にはとても参考になりました。
矢張り頭の中であれこれ考えるより、実地で物を見ておいた方が、
書き易さが段違いです。
実は、ここが観戦する際のベストポジションです。
プラットフォームからのスタート、そして針路を変更して竹生島に向か
う一部始終が、ここならば見る事が出来ます。
とは言え、数キロ飛んでしまうと確実に機体は目視出来なくなりますし、
それより何よりここは日光を遮るものが全く無く、滅茶苦茶暑い!
ここでほとんど立ち尽くしたまま、数時間観戦を続けていたのですが、
初日は熱中症になりかけました。
帽子を被っていない人が多いですが、非常にヤバいです。タオルでも
何でもいいから、頭髪を隠すのが超お勧め。
次いで言えば大量の水分が必須。
さて、それでは最後の写真。大型モニターに映し出されているのは、
ウィンドノーツの宮内さんと、司会の一人、荻原さんです。
この映像がどういう時のものかは、大体察しがつくかと思います。
そう、ウィンドノーツの主翼が真っ二つに折れ曲がった直後の状況
です。
画面の中の2人は硬直。実況もスタッフも観客もみんな硬直。
こうしてカメラのシャッターを切った当方も、何となく硬直。
作中、双月君に「話の終わりとは容赦の無い云々」と語って貰って
いましたが、それは正にこの時の心境を表しております。
さて、如何でしたでしょうか。これにて、バードマン!に関する全ての書き物が終了致しました。
取り敢えず、この小さなPBMの世界は終わってしまいましたが、現実の鳥人間コンテストは台風でも来ない限り毎年開催しています。
興味があって、尚且つチャンスのある方は、一度観戦しに出向いてみて下さい。
予想以上の長丁場に辟易するかもしれませんが、間近で大量の手作り飛行機達を見られる機会は、そうそうありませんからね。
行かれる際は、水分、日よけ対策、当然ながら汗拭きタオルは必須。駐車場は結構近くにあり(そこそこ歩きますが)、最寄の駅からは無料のシャトルバスも運行されています。出来れば食事の手段は予め確保しておく事。コンビニは弁当争奪戦になる可能性大ですからね。
勿論、私は今年も行きます。KINGSも真っ盛りの状況ではあるでしょうが、また大渡鴉の事を思い出しながらの観戦は、きっと楽しいものになるでしょう。
それでは皆さん、今度こそごきげんよう!
バードマン!:appendix