山頂、晴れず
『どうも。御久し振りです。特技は忍者、藤林源治です。
今回は親友のドメさんこと百々目葵が撃たれてしまいましたので、久々に僕が学習発表をやっております。
報告と申しましても僕個人としては、もう散々の体たらくでありまして、先に申しました通りドメさんが撃たれて昏倒、僕はと言えば赤毛のイタ公に回し蹴り一発で蹴倒される始末。何と言いますか、もう駄目です。
これも伊賀を裏切った報いなのかなあ。
何て事を顧みた所でもう遅い。
状況は混迷の度合いを加速させているといった按配。僕らの首領である水色桔梗さんは、はっきり言って極悪人です。詳しい現場を見た訳ではありませんが、常軌を逸したエロ助である上に、わりと簡単に人を殺します。のた打ち回ってもがき苦しんだ挙句に絶命するのが望ましい。そういう感じ。
はっきり言って、通常言う所の人望なるものは皆無な水色桔梗さんでありますが、自分に向けられる不平不満を、圧倒的な暴力で捩じ伏せている。今の御館様側の状況は、そんなもんだと思います。
当然ながら、こういう理不尽さから離れたいと思う人も居る訳で、今回も離反者が出ました。あっと言う間に抹殺対象にされてしまいましたが。自らの奴隷を手足の如く扱うのがお好きな水色桔梗さんですが、もし自分で動く気になったら、恐らく彼等の命はありません。ただ、対抗する伊賀側も広範囲ですので、一つ一つを彼自身が対処する事は無いでしょうけれど。
多分離反者は次回も出ます。何故なら、水色桔梗さんは自分の周りに居る者達に、二者択一を迫ってきたからです。即ち、我が信徒になるか否か。
信徒になれば、晴れて身も心も奴隷になり果てる事でしょう。逆に信徒にならなければ、確実に待つのは死。
水色桔梗さんは言いました。本来ならば事が済み次第、間抜けな君達は皆殺しの予定ではあったが、これまでの努力に格別の情を与え、私の信徒にしてあげます、と。つまり水色桔梗さんは、ここで自分にとっての敵か味方かをはっきりと分ける考えに出た訳です。信徒にならない者は、イコール裏切る腹があるという事。生かしておく理由は、まるで無いのですね。
そういう事態ですから、僕も結構思案のし所です。当然僕だって死にたくありませんし、現状書記勢力は全域で飛ぶ鳥落とす勢いですから、彼らについてしまうのもいいかなあ、なんて。問題は今お仕えしている源赤光氏がどうされるのかですが、彼だって水色桔梗さんに楯突いて死ぬよりは、綺麗さっぱり信徒になって、今まで通り思うが侭に楽しく動き回る方がいいはずです。彼ならきっと、自分の信条に従って動いてくれるものと期待しております。
それでは、今日はこれまで。次回、生きて学習発表が出来るといいですね。
文責:藤林源治