生き残りの戦いと犠牲
双子の生き残りを決める最後の勝負は鬼ごっこだった。
浅葱の警護がてら頑張ったんだが逃げ切れず、最後に残った浅葱の投降で幕を閉じた・・・
というところでウサギ女二人が乱入してきた。
バニーガールならともかくウサギ仮面かよ。何の脈絡もねーよ。
「馬酔草様はあの方々の中でも末席に名を連ねるだけの方。きちんと仕事をこなせというほうが無理なのでは?」
なんて意味不明なことを言ってたが、こいつら強い。
俺の出る幕はなかったが、ラドルフの豪腕も、ノヴァリスの剣舞で対抗した奴らもあっさりかわされてた。
「どっちかが死んでくれたら、この子達は助けてあげますよ」だと?
死ねないと言った浅葱に「それじゃあお友達を見捨てるの?」ときた。ふざけやがって!
先生たちがもうすぐ来ると聞いて、見逃してやるって帰っていったが。次回どうやって対抗するか・・・。
それで終わったはずだったんだ。みんな疲れてたし油断もあった。
朱華に浅葱を殺させたくなかった浅葱組メンバーが準備した手枷。
そこから飛び出したナイフで、朱華の指は切り落とされ、飛んでいったナイフは朱華の隠し刀にはじかれて・・・浅葱のみぞおちに突き刺さった。
すぐ病院に運ばれて、朱華の指はくっつくらしいが浅葱はナイフが砕けていたためもあり未だ重傷だ。
狙われてるから町の外の病院には出せないという。
桂木リンナが死んだ。
双子を助けるため、虫を作るために命を投げ出したんだ。なんで・・・なんでそのこと言わなかったんだよ?
何も言わねえから、俺疑っちまったじゃねえか。そりゃ双子には生き残ってほしいけど、それでお前が死んじまっていいわけないだろ・・・彼氏だっていたんじゃねえか。
なんでこんなことになっちまったんだよ・・・。
絶対浅葱たちは守りきってやる。でなきゃ・・・俺たちのやってきたことって何だったんだよ。
文責:双月響