ゆきゆきて

 

 ――夜。

「ねえ風霞、エジプトもよくない? こう、雄大ってゆーか、ロマンあふれるってゆーかさ」

 草野仁が司会をする旅物クイズ番組を見ながら神代神楽は言った。

「そーお? ギザのピラミッドって、カイロ市街のすぐ近くにあって興醒めだって言うわよ」

 ポテチをかじりながら神代風霞は答えた。

 ギザにミラミッドは市街すぐ近くにあって、実際に見てみると、「え、こんな風なの!?」っと感じるそうだ。写真では市街を避けているので分らないけど。

「んー、じゃあラクダに乗って砂漠を旅してみるとか」

「マジっすか? 肌荒れるじゃない」

 つ〜きの〜♪さばくを〜♪と、脳天気に歌う神楽を、風霞はちらりと見た。

「そっかあ、砂漠の旅も楽じゃないわね」

「先立つものがなきゃ旅なんて詰まないわよ」

「ふっ。そこを何とかするのが旅の醍醐味じゃない、あんたはこのロマンが分からない?」

「うーん、ちっとも」

「えーい、この拝金主義者が! あんたなんか豪華客船で退廃的なクルージングでもやっていればいいのよ!」

「うんっそれなら嬉しいわねっ」

「なにをー!」

 だんだんとヒートアップする神楽を軽くいなしながら、風霞は苦笑した。

 おそらく神楽も同じ気持ちなのだろう、声はヒートアップしてもあまり緊張感は感じられない。

 神楽と風霞は同い年・同じ日に生まれた姉妹だ。ただし、双子ではない。

 共に事情があって神代家に引き取られた身の上だ。

 他にも似たような境遇の子がいるためか、二人とも養家での暮らしを辛いと思ったことはない。むしろ、よく世話してくれる両親には感謝している。

「ああ、つまんない! どっかで登山番組やってない? ね、山々を旅するって言うのもいいわよね」

 どうやら今日の神楽は虫の居所が悪いようだ。ちょっとしつこい。

「私たちも、進歩無いわね」

「ん? ああ、そうね。そうかも」

 神楽が旅の行き先を考え、風霞が答える。

 こんな会話を幼いころから幾度繰り返してきたことだろう。

 旅の行き先はテレビで見た場所もあれば、本で知った場所や、あるのかどうかも分からない異境になることもある。

 なぜそんなことを繰り返すのか、自分たちも分からない。もしかしたら、「拾われてきた子」という思いがそうさせるのか。

「…あと一月で八十神学院に入学ね」

「…そうね」

 八十神学院に入ることは生まれたときから決まっていたと言っても過言ではない。理由は簡単。輪楔者は危険だからだ。もっとも、輪楔者を危険から守るために八十神学院が、引いては城輪町があるのか、それとも輪楔者が危険なために八十神学院という「檻」に閉じこめようとしているのか、その辺りは判然としない。

 おそらくその両方なのだろう。

 いずれにしてもこれでさらに外の世界が遠くになるのは間違いない。

「でも、旅、したいでしょ」

「そうね」

 ここでこの話題は終わる。いつものことだ。

「旅か。旅は辛いが、心に残るものは確かにあるな」

 しかし、今日は違っていた。

 

 声の主は、風間史浪という三十絡みの男だった。八十神学院の教員らしい。

 「らしい」というのは、この男がつい最近になって城輪町にやってきたからだ。八十神学院の教員は大半が学院の卒業生で占められている。その意味で、風間は異端だった。

「風間…先生は、海外に行ったことがあるんですか?」

 その声を聞いて、風霞は神楽を見た。

 警戒してる? いえ、期待ね。少しだけ緊張も混じってる。

「先月までいたよ」

『本当ですか!?』

 神楽と風霞の声がハモった。

「おいおい、海外にいたくらいで驚くなよ」

 正座までして訊いてくる少女たちに、風間は面食らった。

 風呂上がりに食堂によったら、ふざけているようでどこか真剣な会話を耳にした。

 つい声をかけたら、この態度だ。誰だって驚く。

「どこに行きましたか!?」

 全身を駆け巡った興奮を抑えたのは神楽が先だった。

「どこって、あちこちだあな。俺は考古学者だ。それもウルボーデンを研究している。気になればどこへだって行ったよ」

 ウルボーデン。それは日本語では「超古代王国」などとロマンティックすぎる呼ばれ方をされている10万年前に存在したとされる文明のことだった。

 それだけならチャーチワードの唱えたムーと大して変わらない、しかし、輪楔者は断片的ながら当時の記憶を残している。記憶がある以上、この地上にそうした文明があったのは事実なのだ。

 風間は独自にこれを研究していた。ムーやアトランティス、レムリアとも関係あるかと思って研究を続けたが、すべては行き止まりだった。

 そこで、自身の輪楔者という立場を使ってこの八十神学院に赴任することにしたのだった。

「ムー、アトランティス、レムリア……」

 自分で言っておいてなんだが、胡散臭いな、俺。こんな話、まともに聞くわけないだろ。

 風間はそんなことを思いながら二人を見ると、このアイパッチをした妙な少女は恍惚としているではないか。

「まあ、そういうことだ。でわ、俺は寝るとするか」

 何か不吉なものを感じて風間はそそくさと部屋に戻ろうとしたが、遅かった。

 神楽の手が、しっかりと風間の上着の裾をつかんでいる。

 次いで風霞が手を握って瞳をウルウルとして見せた。

「もっと話を聞かせてくださいまし」

「お願い!」

「あー…」

 風間は天を仰いだ。有史以来、少女二人にこう頼まれて、断る方法を男はいまだに見つけられずにいる。

 

 ■

 

 ――朝。

 神楽は道場にいた。

 あれからほとんど徹夜で風間の話を聞いていた。

 最初は嫌がっていた風間も、興に乗ったのか根負けしたのか、次から次へ旅の話をしてくれた。

 愉しげに話をする風間を見て、神楽は倍近い歳の風間が子供のように見えたものだ。

 夜が明けるに及んで風霞と風間はそれぞれの部屋へ戻って行ったが、神楽だけは心の奥から何かが沸々とたぎっていて、とても眠れる気分ではなかった。

 道場という場所は不思議なものだ。

 胴衣に着替え、ただそこにいるだけで凜とした空気が身を引き締めてくれる。

 腰に佩いた刀をするりと抜いた。

 細身の刀身が濡れたように光る。作風は鋒両刃造り。刀身の半ばまでが両刃になった太刀と剣の合いの子のような造りをしている。平家重代の名刀『小烏丸の太刀』がこの造りの太刀としては知られているため、『小烏丸造り』とも呼ばれている。銘は、『竜胆丸』。

 神楽は、竜胆丸を青眼に構え、切っ先を通して向こうを見つめた。

 もし、そこに敵がいるならば、いくらでも対峙できる。しかし、切っ先の向こうに敵の姿はない。

 しかし、確かに何かはいた。

 目に見えない何か。それを敵と呼ぶべきかどうかさえ判らないモノ。

 それが、神楽と風霞を縛ってきた。

「あたし達、関東から外に出たことないのですよ」

 そう言ったら、風間先生は驚いていたっけ。

 生れはどこか知らないが、二人は城輪町で育った。

 幼いころは当然だが、輪楔者としての力をつけてくるに従って、はっきりと外出に制限がつけられた。

 日帰りができる範囲。それが神楽と風霞が城輪町から外に出るときの条件だった。

 外泊ができない以上、行ける範囲はおのずと決まってくる。無茶をして、両親に迷惑もかけられない。

 結果、関東から外に出たことがないのだった。

 だからこそ、自分たちは外の世界を欲した。

 

 行けども行けども果てしなく続くサハラの砂漠。

 短い春を謳歌するように視界の果てまで花々が咲き乱れるモンゴルの草原。

 装備がなくては人が生きることさえかなわない南極の氷原。

 宇宙からも見えるという万里の長城。

 空に広がる幻想的なオーロラ。

 広大なナイアガラの大瀑布。

 宇宙人が造ったとうトンデモ説まであるナスカの地上絵。

 地球上最大のほ乳類で、体長が30mもあるというシロナガスクジラ。

 世界には、テレビや本で得る知識では想像しきれない未知が山のようにある。

 それなのに!

 神楽や風霞にとって、そこは異世界も同然だった。

「えやあああああああああっ!」

 万感を込めて振り下ろした一撃は、しかし虚しく空を斬っただけだった。

 

 ――昼。

 風霞は巫女装束に着替え、境内の掃き掃除をしていた。

 普通、掃き掃除のためだけに巫女装束に着替えることはしないのだが、何事も形から入りやすい性格のためか、風霞はお勤めの度にりちぎに着替えている。

 数少ない参拝者がどこ感心したように風霞を見やる。

 当然よ。私って絵になるもの。手間を惜しまず着替えた甲斐があるわ。でも竹箒って効率悪いわね。ああ、かったるい。

 そんなことを思っているためか、掃き方もどこかぞんざいになってくる。

「こんにちは風霞ちゃん」

 ショートパンツにTシャツ姿のアメリア・リンドバーグが声をかけてきた。

 アメリアは先月越してきたばかりのアメリカ人だ。15歳だから風華や神楽とは同年になる。

 それにしても、こんな格好でよく寒くないものね。3月とはいえ、このあたりの空気はまだまだ寒っていうのに。

「それにしても、今朝の神楽ちゃんはすごかったねえ」

 朝、道場にこもった神楽は、住人すべてをたたき起すような気勢で暴れ回った。ノヴァリスの剣舞を縦横に振るい、拳銃を撃ちまくり、最後に「過食症」の「囁き」が出て冷蔵庫を空にした挙げ句、今は爆睡中である。

「まあ、仕方ないわね。あんな話聞いちゃ」

「なになに」

 アメリアが身を乗り出した。勢いが付いたせいか、前髪の一房がぴこぴこと揺れる。

「うん、風間先生って変な人がいてね…」

 風華は昨夜から今朝にかけての話しをした。

 風間の話は、外の世界に憧れる風華と神楽にとって、あまりにも刺激的だった。

 それでも風華はまだいい。オルトルートの魂持ちにとって、「囁き」の発現さえ気にしなければ、『天眼通』で日本くらいなら「観え」る。

 しかし、神楽は違う。だからこそあれこれ惑ってしまう。

「そうだ! あたしが何か話してこようか? それなりに旅もしたことあるしさ」

「気持ちだけ、ね。神楽が欲しいのは同情じゃないから」

「同情じゃないって。なにかできればって思っただけよ」

「それでも、気持ちだけ。あの子が決めることだし」

「それもそうかもね」

 神楽が欲しいのは「きっかけ」だろう。家族も、しがらみも、何もかもを捨てられるきっかけ。

 だけど神楽には独特の美意識がある。

 きっと、それが足を引っ張る。

 自分ならどうだろう。風華は思った。

 たぶん、自分ならできると思う。それでも家族という事実まで消すことはできない。

 

 「この城輪町は公界のようだ」そう風間は言った。

 「公界」とは、「無縁」を旨とする自由都市・市場のことであり、公界を行き交う人々を「公界往来人」と呼んだ。

 「無縁」とは仏教用語としてものだが、世間との「縁」を断絶した、現代風に言えば、基本的人権を含めた憲法のらち外にある人々とその社会を指す。公界の他に、無縁所、津、楽、座などとも呼ばれた。こうした公界は、「十楽の津」などいった言葉があるように、一種の理想郷ともされた。

 自由な人々の集まりとも言えるが、自由なるが故に権力と対抗する性を持つ。

 この城輪町は、八十神学院を中核としてある種の自由都市となっている。それは城輪町が八十神学院の結界として作用している点からも分かるだろう。

 それは「輪楔者」という特殊な人間たちに作られたコミュニティーであるためだろう。

 その意味で、確かに城輪町は「公界」である。

 無縁の徒、ねえ。

 そんなの運がいくらあってもやりきれないわ。

「風霞ちゃん、なにか言った?」

 アメリアが風霞を見た。なんだか子犬のように無邪気な目をしている。

「別に。ところでアメリア、巫女装束着てみない?」

「え、着ていいの! うわあ、嬉しいなあ!」

 もちろん、着た以上はお勤めもやってもらうけど。

 そんなことを思いつつ、風霞はアメリアに微笑むのだった。

 

 そのころ、風間は紺地の着流しという気楽な格好で、縁側に座ってのんびりしていた。

 傍らには缶ビールと柿の種。

 そういや着物を着るのも久し振りだ。

 柿の種を口に放り込み、香ばしい余韻が口中に残っているうちにビールを一口。かー、旨い!

 ただでさえ、昼酒は効くというのに、誰かに襲われる心配もなく、こうして酒を飲むことができる。こんな贅沢はない。

 これで酌をしてくれる美人が傍らにいれば最高なのに。

 このとき風間の脳裏に浮かんだのは、風間好みの美人の姿ではなく、神楽と風霞だった。

 あの姉妹の悩みは風間には理解できた。風間自身、そうなることを恐れ八十神学院に近づかなかったからだ。

 人と人との出会いは事件だと思う。

 出会うことで人と人との縁はつながり、広がり行く可能性を持つ。

 昨日俺は神代姉妹と出会った。これがどうつながり、広がるのか。それともこのまま消えるのか。

 風間は口元で笑った。

 神代姉妹がどう動くか、待つ気になったのだ。

 

 ■

 

 ――夜。

 よもやま荘では、特に望まないかぎり夕食は一階食堂で取ることになっている。

 今日は外出している者が多いためか、風間、神楽、風霞、アメリアの四人しかいなかった。

「こうして見てると、まるで家族のようだなあ。さしずめ俺はお兄ちゃんってところか」

 ……

 …………

 ………………

 静けさが耳に痛い。

「無視かよ!」

「反応しづらい寒いギャグやるからですわ」

「え、今のギャグだったの」

 風霞、アメリアの反応はもっと冷たかった。

「く、これが今時の若者って奴なのか…日本人ってこんなに冷たくなったてえのか……」

 がく然とする風間。いや、アメリアはアメリカ人なんだけど。

「そんな大げさに言わなくっても、こんなの普通ですよ」

 いたわるような態度で傷口に塩をすり込むようなことを言いつつ、風霞は神楽を見た。

 ノリツッコミなら真っ先に出てくる神楽が静かだ。ご飯に手も付けず、じっとしている。

 まだ考えてるのかしら。

「神楽ちゃん、お腹痛いの?」

 アメリアが訊く。

「ん、大丈夫」

 小さくつぶやくと、神楽は風間を見た。

「先生。先生はどうして旅に出る気なったんです?」

 神楽のどこか真摯な態度に、風間は体ごと向きなおった。

「俺か? 性分だな。俺は俺が見たことないもの、知らないことがあると無性に知りたくなるんだ」

「でも、本を読んだだけでも分りますよね…」

「本は大事だよ。色々なことを教えてくれる。だけどな、例えば今日のおかず――豚肉の生姜焼きだな――料理の本に「豚肉の生姜焼きはさっぱりして美味しい」って書いてあったとして、それが本当に俺にとって「さっぱりして美味しいもの」なのかは分からないだろ。知るにはどうする?」

「実際に食べてみる」

 神楽は即答した。

「そうだ」

 風間は生姜焼きを口に入れた。

「俺にとっては「こってりして美味しい」だな、これは。分ったか? だから俺は旅に出た」

 旨そうに夕食を楽しむ風間を見ながら、神楽は思った。

 この世には道というものがある。

 とらえ方によってそれは様々ものに変化する。

 歩いて通る物にもなれば、武道のように志す物にもなる。

 共通するのは、行こうとしなければ行き着くことは絶対にできないということだ。

 

「よし」

 言うやいなや、神楽は箸を取り、猛然と夕食を平らげ始めた。

 夕食は、すさまじい勢いで神楽の胃袋に詰め込まれてゆく。

 その様子を見て、あ然とする風間とアメリア。しかし、風霞だけは悠然と食事を平らげにかかっていた。

 その頬には自然と笑みが浮かぶ。

 ようやくエンジンがかかったか。後先考えない神楽にしては、遅かったわね。それだけ悩んだと言うことかな。

 時間にして数分。

 神楽と風霞は同時に夕食を終えた。

「決めたみたいね」

 微笑む風霞。

「うん、決めた」

 笑みを返す神楽。

「なにを?」

 アメリアはきょとんとしていた。

「風間先生。あたし達、八十神学院に入学したら、特設校を作ろうと思います」

 今すぐにここを、この町から出ようとするのは無理がある。だから、旅を志す。そのための特設校を。

「教えてくれますか?」

 前も言ったが、こう頼まれて出てくる答えなど決まっている。

 だから、風間はとぼけたように言った。

「なるほど。それで、名前はどうする」

「あたし達四人がやろうとしているのは公界往来です。だから、決まってますよ」

 なるほど。公界往来か。

 考えて見てれば、これまで風間続けてきた探索の旅も、公界往来のようなものだった。

 確かに現代に公界往来人の在る余地はない。

 ただ、輪楔者としての心の有り様としては間違いなく在る。

「いいだろう。やってみろよ」

 風間は微笑んだ。

「はい! やります!」

 神楽の返事は、気持ちいいくらいきっぱりしていた。

「それでは、固めの杯としましょうか」

 風霞が台所から日本酒をビンで持ってきた。

「こら! 生徒が教師の前で酒を飲もうとするな!」

「それなら、私まだ学院生徒じゃないですから大丈夫です」

「そういうことじゃない!」

「あたしはジュースでいいわよ」

「ジュースなんて締まりませんわ。やっぱり固めの杯はこれでしょ」

「だから、酒を注ぐな! 神代、お前え、生徒なら生徒らしくしろ」

「先生、それ風霞のこと? あたしも神代なんだけど」

「む、それもそうか。では風霞、酒はやめんか」

「もう飲んじゃいました〜」

「それじゃ固めにならないでしょ」

「それではもう一杯」

「やめろっつーに」

 たちまち場が華やぎ賑々しくなる。

 

 旅の道は、ゆきてゆきて空のした。

 空もようは、その日まかせ。

 なればその日その日を楽しもう。

 楽しむことこそ、あしたへの糧なり。

 

「あのー、四人ってあたしも入ってるの?」

 笑いの輪の外で、アメリアだけが途方に暮れるのだった。

 

〈 了 〉

 

 

[後書き]

 「俺ってプラリア書けたっけ?」そんな質問を黒井さんにするほど、長らくプラリアを書いていませんでした。

 書き方をおさらいするようにして、ようやく書けました。

 以前なら、文章量だけなら二日くらいでこれくらい書いていたのですが。

 さて。これからはエンジンを吹かし気味で書きたいと思います。

 よろしければ、感想などあれば、「掲示板」などに書いてもらえると嬉しいです。

 ではでは、再見!

 

筆:山本圭介

 

 

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