<選択肢の解説>
このシナリオは調査中心となるでしょう。
現状、ル・マーサは如何にも思想セミナーという胡散臭さはありますが、それでも会員達は一般常識を弁えた普通の人々です。ただ、一様に真面目で朗らかな人柄であるというだけです。
送り犬と呼ばれる奇妙な「この世ならざる者」にしても、人を傷つけたり殺したりはしていません。全てのシナリオの中でも、かなり安全な部類と言えるでしょう。ただし、それは外見上ですが。
ヘイト・アシュベリの地元住民からも好意的に迎えられているル・マーサですが、ハンターの立場から見ると、その奇妙さが鼻につきます。奇妙ではありますが、彼等が反社会的な行為や、その予兆を見せている訳ではありませんので、彼らとの係わり合いには神経を使う事になるでしょう。
送り犬は、そんなル・マーサの会員を集中的に狙っています。送り犬が何を目的としてそのような行動に出ているのかは、今の時点では全くの不明です。
そして初期シナリオでは姿を見せていない、カロリナ・エストラーダ。中心人物であるのは間違いない、ル・マーサの代表です。飛躍的に会員数を増やしているマーサのカリスマとは、一体どのような人物なのでしょうか?
<アクトを書く際の留意点>
とにかく注意しなければならないのは、荒事になる展開を出来るだけ回避する事です。
マーサは地域社会にすっかり溶け込み、良き隣人としての立場を確保しています。対してハンターであるPCは、ヘイト・アシュベリに紛れ込んだ闖入者です。住民を警戒させて命の危険が及ぶ訳ではありませんが、順調に調査活動を継続させたいならば、いきなりマーサへの不信感を露にする態度は控えた方が良いでしょう。
現状、このシナリオに戦わねばならない相手というものは居ません。送り犬は確かにマーサの会員を襲っていますが、傷つけている訳ではありませんので、これを退治するというのも根拠が薄い話です。コミュニケーションを取るにしても何分相手は犬ですので、接触する際は人間相手の時のようには行かない事を含めておいて下さい。
調査と交渉という極めて地味な行動が、特に序盤においてこのシナリオでは大事になるでしょう。もしもあなたのPCが牙を隠し持っているならば、それは取り敢えず引っ込めておいて下さい。何れ役に立つ時が来るかもしれません。
H1-4 ル・マーサと送り犬に関わる