<選択肢の解説>
チャイナタウンを牛耳るチャイニーズマフィア「庸」の内紛を巡る話です。今現在は庸の首魁、京大人が戦闘を控える方針を取っていますが、何れ激しい抗争が繰り広げられるのは想像に難くありません。
ただ、この選択肢は全シナリオ中トップクラスの危険度です。他と比べてもPCが死亡する可能性は、かなり高いと言えるでしょう。その原因は、悪魔が関わっているのが確定的だからです。
ジェイズ・ゲストハウスでマクベティ警部補が「悪魔」と口にして頭を抱えていましたが、その根拠は「少なからぬ人間が常軌を逸した行動を取り始めた事」と「異常気象の発生」が一致したからです。高位の悪魔が出現する際、恐らくは地磁気の影響でその周辺に異常気象が発生します。そして戦闘的なマフィアの構成員達が一斉に様変わりした点を鑑みますと、敵はかなり強力
であると考えられます。敵の正体を慎重に見極め、かつ自身の戦闘力と防衛力に気を配る事が、このシナリオでは肝要になります。
<アクトを書く際の留意点>
庸の構成員達は京大人の命令一下、かつてサンフランシスコの地下に張り巡らされていた犯罪世界、「下界」の調査に入ります。かつて二十一氏居た京大人の配下は、三氏の背信によって十八氏までその数を落としました。
現在十八氏は1人ずつ精鋭を出し、地下探索に向かおうとしています。以下、簡単に三氏と十八氏について解説致します。
<背信三氏>
孫氏 : ハンターズポイント地区の旧担当。現状、京大人側は攻略出来ていない。
楊氏 : ミッション地区の旧担当。ハンターズ・ポイントへ逃走したと思われる。
黄氏 : ノイ・バレー地区の旧担当。ハンターズ・ポイントへ逃走したと思われる。
<十八氏>
【テンダーロイン担当】 王氏 元氏
※王広平氏はジェイズと庸の窓口役。
【ミッション担当】 郭氏
※楊氏はかつての共同担当者。
【ノイ・バレー担当】 李氏
※黄氏はかつての共同担当者。
【リッチモンド担当】 劉氏 金氏
※チャイナタウンに次ぐ中華系居住地、クレメントストリートの統括役。ガレッサの事は、取り敢えず無視。
【ヘイト・アシュベリ担当】 張氏 姫氏
※ル・マーサには全く干渉していません。
【サウス・オブ・マーケット地区担当】 沖氏 高氏
【ノブ・ヒル担当】 江氏 陳氏
【マリーナ担当】 白氏 公氏
【フィナンシャル・ディストリクト担当】 袁氏 韓氏
【チャイナタウン担当】 盧氏 陸氏
※盧と陸の二人、それにテンダーロインの王が、庸における最高幹部達です。
各地区には下界に繋がる入り口があります。しかし本来、下界は「西はプレシディオ手前、南はミッション地区まで」という範囲でした。地区の名前と位置関係をチェックすればお分かりになると思いますが、孫氏が反旗を翻した「ハンターズ・ポイント」は明らかにその範囲から外れており、かつサンフランシスコの中心部からも相当の距離があります。それが下界と繋がっている点は、十分考慮する必要があるでしょう。
現状、ハンター側には十八氏の精鋭がどのように探索をするのか分かっていません。ただ、庸はハンターの介入を拒んでおらず、各地区担当に話をつければそれぞれの入り口から探査活動を行なう事が出来ます。ただし、庸はハンターに都合よく動いてもらう腹積もりです。彼らと全面的な協力態勢を取るのは、現時点では困難な状況でしょう。
ともあれ、敵がどのように動いて来るかは全く不明です。下界は非常に危険な場所ですので、事前の備えには十分注意しましょう。
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