何が何だか分かりませんが

 

この報告書、別に義務って訳じゃないんですよね? だったら別にカチカチのやつを書かなくってもいいんですよね? と言う訳で好きにやらせてもらいます。兄様の報告書なんて、がさつな性格の割りに随分と「気をつけ」な文面で書かれてらっしゃって、何が「私」だって言いたくなりましたよ。背中がむずがゆくなるではありませんか。私は逆方向で行きますから。推敲なんて絶対しませんし。

申し遅れましたが、私は香車咲子といいます。こちらの報告書一覧で大概一番目に書いている香車仙輔こと人間熊は、私の兄です。私もPRA所属の身ではありますが、別に兄を追って来たという訳では決してありません。何と言うか、兄様と董子姉様が最前線で体を張っている姿を見て、私が何もしないのも人物構成上バランスが悪いと言いましょうか、そりゃ随分と妙な言い回しですけど。

何にせよ、PRAにはノリで参加したと言うのが正解です。そして鬼哭谷に鉄砲担いでヘリコプターでやって来たのも、ぶっちゃけノリです。物凄い苦労をされた修行者の皆さんには大変申し訳ないんですけど、私は全然気負ってませんでした。まあ、勝つだろうなって。

大体アレですよ? こちとら友達のイレーナ共々、アウスターグ化したのが二人なんですから。それがライフル構えてヘリでもって本隊の横から突っ込んで行けば、相手の人達も怖いだろうなって思いました。私だって怖いです。そんな二十歳にも満たない火器装備の女の子が不死身で地獄の黙示録なんて、何処のファンタジーだって話ですよ。私も随分と遠いところに来てしまったような気がします。

取り敢えず私達は、上手くやれたって事です。よく分かりませんが大変な戦いだったらしい後舁遊戯において、結構自慢出来る仕事をやれたんじゃないかと。その中で一番凄いと思ったのは、やっぱり中里影月さんです。私もイレーナもそれなりの「腕に覚えあり」でしたけど、結局パイロットを担ってくれた影月さんが居なかったら、何も出来なかったという訳で。全体の流れから見たらサポート役ですが、だからこそしっかりやらなきゃガタガタなんですよね。影月さんの操縦はパーフェクトで、滞りなくヘリ隊の仕事が全う出来たのは彼女のお陰です。これを読んでいる人には、其処のところを強調したいと思います。

えーと。

もう書く事がありません。精々打ち上げのジンギスカンが美味しかった事、兄様の髪が伸びに伸びて野人化していた事、鷹野の姉様が異様に凄味を増していてビックリだった、くらいでしょうか。元々鬼哭谷に深く関わっている身でもありませんでしたし、皆さんともこれこっきりでお別れです。さようなら皆さん、また会う日まで。次は何処に行こうかしら。

と、次回行動を共にする弓月代表に尋ねたところ、「ここ以上の戦場」ですって。マジっすか。

 

文責:香車咲子

 

 

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