狙われた村
今回のミッションは、地返村にて、<ドレーガ>同士の抗争に巻き込まれた現地の避難民の、脱出を補助する事。しかし、作戦参加者が、無秩序に多く集まり過ぎたために、指揮系統が混乱し、その上相手方の内通者まで出て、ひどい修羅場になってしまった。そのせいで、多くの村人が犠牲となり、村は事実上壊滅した。我々も、防戦一方で、不本意な戦いを強いられたが、何とか無事生還を果たす。しかし、今回の惨状については、「アレクサ」当局の対応のまずさこそが、最大の戦犯であろう。当局は、今回の不手際を反省し、しかるべき対処を行うべきであり、それを怠れば、また同じ惨劇を、繰り返すであろう事は、火を見るより明らかである。下部組織に属する一員として、当局のやり方に、疑念を感じたミッションだった。少なくとも、我々のチームは、こうなる事を想定した上で、有効な対策を提示したにも係わらず、下らぬセクト主義ゆえか上申は却下され、かくなる事態を招いた。その後、避難民は、何とか「アレクサ」の保護下に入る事は出来たが、今後の事を考えると、前途多難であろう。事態の一日も早い収束を、願ってやまない。
文責:御子神翔